スイッチングハブ(L2スイッチ)の性能の見方
最近あまりネットワーク関係から離れてたので、基本用語も忘れかけの今日この頃です。
サーバ室とかに置くような基幹ハブはやはり性能や安定性を重視しないといけないわけで。。。
ということで、スイッチングハブ(L2スイッチ)についてちょっと調べてみました。
L2スイッチの種類
まず、よくWEBカタログでスイッチングハブの分類としてよく見かける用語として、「インテリジェント・ハブ」、「スマート・スイッチ」というのがあります。
インテリジェントハブというのはSNMPエージェント機能を持つということを知っていましたが、スマートスイッチというのはあまり聞いたことがありませんでした。
調べてみると、スマートスイッチとはVLANやQoS、認証に対応したスイッチのようです。WEB管理画面を持ってるのもあるようですね。
つまり、機能順的に インテリジェントスイッチ ← スマートスイッチ ← 普通のスイッチ となるようです。
参考:
スマートスイッチとは 【smart switch】 - 意味/解説/説明/定義 : IT用語辞典
今回はVLANやインテリジェントは関係なくただ処理性能が高いハブの調査が必要だったため、処理能力のカタログ表記について調べてみました。(ほんとはVLANはあまり必要性感じないまでもSNMPはほしいので、インテリジェントハブがほしいんですが、上がそれを認めてくれないので。。。。)
まずはスイッチング能力です。カタログによってはスループットや最大パケット転送能力と書いてたりもします。
単位は PPS(Packet Per Second) であらわし一秒当たりのパケット(フレーム)転送能力を示すようです。
大抵どのカタログもイーサネットの最短フレームサイズの64バイト時での結果を書いてるようです。(フレームが小さい方が負荷がかかるようなので)
このスループット(pps)ですが、各イーサネットの規格による各ポートの理論値は下記のようになるようです。
10Mbps : 14880pps
100Mbps : 148800pps
1000Mbps : 1488000pps
カタログの表記がこの数値以上であればワイヤスピード(理論上最大転送能力)を満たすようですね。
カタログによってはスイッチ全体のパケット転送能力を書いてる場合があるようです。
スイッチング容量
もうひとつがスイッチング容量というもので、スイッチングファブリックとか総帯域幅とかバックプレーンとか書いてたりします。
これはスイッチ全体で1秒間で処理できるデータ量を表すようです。
単位は馴染み深い bps(bit per second) で表します。
このスイッチング容量の理論値は下記のような式で求められるようです。
各ポートの転送速度 * 2(全二重通信) * ポート数
たとえばギガビットポートを持つハブで24ポートの場合は下記のようになります。
1000Mbps * 2 * 24 = 48,000Mbps = 48Gbps
カタログ表記が48Gbpsより大きければ100%の転送量を保証することができるようですね。
スイッチング能力、スイッチング容量ともに、理論値を上回るなら、ノンブロッキングと呼ばれ、論上の最大負荷を処理できることが保証されるようです。
なかなかスイッチの世界もややこしいですね。
余談ですが、業務向けスイッチにはいろいろな機能があります。
オートネゴシエーション、フロー制御、カスケード接続とスタック接続、VLAN、スパニングツリー、リンクアグリゲーション、QoS(品質保証)、IEEE802.1x(セキュリティ)、SNMP 等です。
それらについて、ASCII.jp:高価な企業向けスイッチはここがすごい!|図で解剖!スイッチ&ルータで簡単に紹介されてました。Ethernetの基本を知る上でも役立ちます。
参考:
第15回 リピータ、ブリッジとL2スイッチ/キーマンズネット